スーパー歌舞伎Ⅱ ワンピース 感想

10月11日にスーパー歌舞伎Ⅱ「ワンピース」を観てきました!

新橋演舞場歌舞伎座に行ったことはありましたが、演舞場は初めてでした。距離的にはとても近いんですね。

 

中高の頃は学校行事で歌舞伎は年1で見ていました。自腹で見に行ったのは他に3回ほど。知識やお約束はほとんど知りません。

ワンピース自体はスリラーパークぐらいは読んでいたのですが、それ以降は読んでおらず。なので、主要なキャラクターはなんとなく把握していますが、今回のストーリー自体は全く知らない状態でした。

漫画等を題材とした2.5次元と称される舞台はよく見る、と言った感じです。

 

以下、ネタバレを含みますので、たたみます。

 

10時半開場なので、その時間に開場前到着。

結構周りにカフェもあるので、マチソワ観劇であっても時間をつぶせそうな場所はたくさんありました。

 

劇場前にはドンと漫画絵。

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私の席は3階B席で、下手サイドブロックの最前列でした。

視界としては、花道のよく使われる立ち位置が少し欠けてしまう程度。舞台が奈落を開けて回転するときに地下の非常扉の明かりが見えるような高さでした。ほぼ大きな問題はない席でした。TDCホールの第3バルコニーより近い感覚でした。これで3000円は安い!

 

開演前に舞台上に大きなルフィのフィギュアがスポットライトを浴びて設置されており、開演するとともにスポットライトを浴びて作られていたはずの影が回転しながら大きくなっていきました。それはただの影でなく映像で、「あぁやられた~」と思いました。

冒頭は、シャボンディ諸島の奴隷市場。麦わらの一味が集結します。一味としての大きな戦闘は冒頭のみでした。

私は漫画を読んでいた頃、一番好きなキャラクターはサンジだったのでサンジに注目してしまうのですが、本当に本当にかっこよかった!

いつものスーツに黒地で右側だけ毛皮の打掛を肩にかけているんですが、なんて様になっていることでしょうか…。あと右目しか見えないというのは常に流し目、みたいな状況でクラクラしますね…!あと人魚さんお姫様だっこしていきました!役得!あと鬘がすごく好みの色合いでとても良かったです!黄色じゃない!!最高!!!

 

その後に、バーソロミュー・くまによりルフィはアマゾン・リリーに。ニュース等の画像でよくみかけたルフィの腕が伸びるシーンはこの島での宴会シーンでした。ほかの戦闘ではガトリングは映像で映したり、歌舞伎的な立ち回りだったりしました。

猿之助さんが兼ね役でハンコック登場。ハンコックの衣装はキャラクタナイズされずに純白なお衣装。これはハンコックというキャラクターよりも「女王」という立ち位置を表したんでしょうか? 

そこでルフィはエースがインペルダウンに捕らわれていることを知る。エース役は福士さん。遠目で分かるくらいとても福士さんのスタイルがとても良くて、かっこよかった…!

 

そしてここで幕間(かな?)。幕間用の幕にも歌舞伎の見慣れた柄にキャラクターの漫画絵が。

この間に昼食。30分もあるとゆっくりご飯が食べられるし、そのあとにゆっくりお手洗いに向かっても空いていて快適でした。

 

2幕よりインペルダウンへ。見慣れた顔が数多く収監されており、続々と登場してきます。中でもボン・クレー!のちにゾロと兼ね役だったんだ…と分かり驚きました。とても漢気溢れるボンちゃんでした。

そしてニューカマーランド!「あれっ私、歌舞伎見に来たんじゃなかったっけ!?」と思うようなまさに異世界でした!歌舞伎の舞台の中央に唇型の真っ赤なギラギラしたソファーがあるんですよ!

マゼランの毒から立ち直ったルフィはエースが移送されたマリンフォードへ。足止めのためにイナズマとボン・クレーが看守達と戦います。これがまたとても豪華で!

滝のように水が階段状の壁から勢いよく流れ落ち、その階段にあがったり、下のプールのような場所で大きな立ち回り。演者がプールの中から客席に向かったその水をばしゃばしゃかけるような場面も。前方のお客さんにはビニールシートが配られていたようで、さながらアトラクションのように水を避けていました。とても楽しそうだな~!

ルフィはジンベエの協力のもと、波乗りでマリンフォードへ。小さいサーフィンボードを足につけたルフィが宙乗り。今回の主題歌である「TETOTE」が流れ、大きなクジラのバルーンも登場しつつ、演者さんが客席降りしながら、ルフィは3階へ消えていきました。

そして再びの幕間。舞台には「to be continued」とかかれた電飾ボードが。まだニューカマーランドの名残が…。

2度目の幕間。今度はロビーをうろうろしてみました。3階ロビーは物販販売が筋書のみなので空いていましたが、2階ロビーは大混雑していました。それも今回の演目用のグッズが個別販売されているから、のようでした。壁に陳列してある見本を見て、紙にチェックを入れて専用レジに並ぶスタイルでした。アイス最中も美味しそうでした~。

 

そして3幕はいよいよマリンフォードへ。センゴクは先ほどイワンコフを演じられていた浅野さん。ギャップに頭が追いつきません。

ルフィと同様にエース救出のために白ひげ海賊団もマリンフォードに乗り込んできて大乱闘となります。

個人的に好きだったのが、VS青キジ!ふ、吹雪が舞ってる!そして青キジがその吹雪を支配している!!とてもかっこよかったです。氷づけにされたルフィは海王石の手錠が外れたエースに助けられ、ようやくの兄弟再会です。しかしそれもつかの間、赤犬の攻撃からルフィをかばったエースは命を落とします。また、白ひげも海軍の巧みな罠により、絶命しました。

 この戦いの終着をつけにシャンクスが登場。海賊側・海軍側に話をつけ、2人の遺体を引き取りました。一方ルフィは気を失ったままアマゾンリリーに。手厚く看護されたものの、心に受けた傷は癒せません。ジンベエ達に諭され、仲間たちとの約束を思い出しました。そして、みんなを守れる強さを身につけてから再会することを誓いました。

 

最後にカーテンコール。

巳之助さんは首から上はゾロ、首からは下はボン・クレーの白とショッキングピンクの囚人服で出てきました。隣にいた隼人さんにギョッとされてました。最後は全員で手を振って床が下がっていくのですが、巳之助さんだけずっとサムズアップしてて、ターミネーターか!と思いました。

幕が降り、エンディング曲。幕にスタッフさんの名前などが表示されます。冒頭のナレーションは七之助さんだったのもここで初めて知りました。

 

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とても面白かったです! 本水や宙乗りなど、これ!見たかった!!という絢爛豪華な歌舞伎の舞台ならではのパフォーマンスが拝見できました。それだけではなく、プロジェクションマッピングの塩梅もちょうど良くて、このくらいが映える!かっこいい!と思いました。

基本的に主要キャラクター(特に男性陣)は口調をアニメの声優さんに寄せているように感じましたが、ルフィだけは田中真弓さん感がありませんでした。猿之助さんにどこか狙いがあるのでしょうか…?

それを含め、劇中に「ルフィの底抜けの明るさにみんな引き寄せられる」といようなセリフがありましたが、「???」となってしまいました。今回のルフィは馬鹿正直に真っ直ぐであっけらかんとした芯の強さはありましたが、「底抜けの明るさ」は感じませんでした。

あと不満としては、見得で拍手が頻繁におこるので次のセリフが聞こえないことがしばしばありました。そうゆうものなんでしょうか…?

あとどこか忘れましたが、戦闘シーンで照明がフラッシュのように点滅する場面があったんですが、とても目が痛くて敵わなかったです…。

 

3階席に赤ちゃんがいたんですが、ニューカマーランドの時だけ泣き声が聞こえて、怖かったのかな(笑)と思いました。