わかったさんのクッキー 感想

神奈川芸術劇場 中スタジオで「わかったさんのクッキー」を観劇してきました。

空間がパーテーションで2つに区切られており、前室みたいなところにいろんなおもちゃがぶら下げられていました。そしてパーテーションの奥には円を囲う様に置かれた3列の椅子。

最前列は長い箱のようなものが置かれており、その上にお話の中に出てくるクッキーの絵が描かれたクッション。主に子供が陣取っていました。後列2列はパイプ椅子。その上にも同じクッションがありました。

前売り券完売ということで席は満席。そのうち子供は3分の1程度でした。整理番号なしで自由席という来場者順システム。

 

まずは鍵(?)役の方が中央にある浴槽サイズのカゴをひっくり返して客席に「これは何だと思う?」と語りかけます。子供たちが口々に「カゴ?」「お風呂!」「自動車!」と発します。「これはね、ワゴン車」とその方が言うと子供たちが「えー見えない」「タイヤのない車なんて初めて見た」とそれに返答します。

そのまま彼女がナレーションの役割を果たしつつ、舞台上の「見立て」を説明しながらお芝居が始まります。子供たちは結構自由に(お芝居に対するツッコミを)喋るのでなんか不思議な感じ。

フレディマーキュリーのようなギラギラ衣装を着たメジャさんが「♪ロック ロック ロッククッキー」と歌うところで子供たちが呆気にとられているのがとても面白かったです。

クッキーの焼き時間中にカッチンカッチンと音を立てるんですが、その音に合わせて子供たちが「キーンコーンキーンコーン」と呟いていて、それがじわじわと周りに伝染していったのもとても雰囲気に合っていて面白かったです。

終演後に岡田さん(ですよね…?)が「ここのおもちゃで遊びたい?遊んでいいよ」と客席に語りかけると、子供たちがわーっと群がって遊んでいました。

円形の舞台なので、正面のお客さん(特に子供たち)の表情がよく見えました。怖いのかお母さんにギュッとひっついている女の子や、ちょいちょい口を挟みたくなる男の子が居たり。

対象が子供のお芝居を見るのが初めてで(昔ピーターパンとか見に行った記憶はありますがほとんど覚えてない)、子供って意外と飽きないんだなぁと思いました。お芝居に関する以外の私語もほとんど無かったし、上演時間の60分間、立ち上がることもありませんでした。子供向けなのは勿論のこと、子供が居たからこそ成り立っていたお芝居だったな、と感じました。

 

チラシは退場した際に頂いて、その中にクッキーのレシピも入っていました。とても可愛い。パンフレットの販売はなかったので、そのレシピに役者さんのお名前等も書かれていて、素敵なお土産になりました。